現場ではいよいよ大工さんたちによって土台敷きが始まりました。
材料に書いてある“い”とか“1”と記号は【番付】と言って建物の縦・横の通り芯の番号を表しています。
写真に写っているのは“い通り”の“1番”という意味です。
古来より大工さんたちは通りの番号を「いろは・・・」と「一二三・・・」を使って表してきたので、今でもその名残で現場では使われています。数字こそ今では「123」になっていますけどね。
だから設計者が設計図に「A-1」と描いても、製材所から上がってくる軸組図面では番付は大概「“い”の“1”」とされてしまいます(^^;)
まあこれは軸組(骨組み)を組み上げる段階だけのことなので、設計者・施工者双方がちゃんと理解して監理していれば全く問題ないことなのですけど。
まさに最初の最初【“い”の一番】、そう「最初に」とか「真っ先に」とかの意味に使われる【いのいちばん】って言葉はここからきているのです。
その他にも「釘を刺す」や「段取り」「根回し」「縁を切る」「仕切る」「しのぎを削る」「たたき上げ」「大黒柱」など建築用語を由来とした言葉がたくさんあります。(意味は調べてくださいね。)
「几帳面」とか「うだつが上がらない」とか「ぼんくら」なんて言葉も建築用語だったりします。
こうして建築用語が日常的に使われていたということは、昔は家を建てる大工さんさんたちは世間から一目置かれていた存在だったということの表れなのかもしれませんね。
“基礎”が出来、土台が出来、いよいよ建物の“骨組み”を造る作業が始まります。
そしていよいよ大工さんが現場の主役になってきます。
そして今回の土台の檜は愛媛から来たようです。
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